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インド再び

 またまた行って来ました!インドです。
 今回はジョン・ネプチューンのアルバムのレコーディングで、しかもCD2枚分録るので3週間以上の滞在です。
 チェンナイ(旧マドラス)は以前にもコンサートで行ったことがあるので、前回感じたような猛烈なカルチャーショックはなかったけど、空港からホテルへ移動する30分間で、その臭い、音、景色、車の古さ・・全てが「そうだよな〜これがインドだよ」と、思い出されます。
 さて、今回のレコーディングは二つのプロジェクト。一つは「歌」をフューチャーするというジョンのレコードでは珍しい試みです。数年前から、インドの歌を使って今までにない音楽を作りたいという話がジョンの口から出ていました。しかし実際の準備はなかなかエネルギーのいる作業で、ようやく実現したものです。

 伝統的インディアンボーカルと、アメリカ人尺八プレーヤーと、日本人ジャズギタリストの作り出す音楽はどんなサウンドなのでしょうか。このプロジェクトを支えるのはマレーシアから来たベースとドラム、インドの弦楽四重奏団、そして数人のインディアンパーカッション。

 様々な要素を含んだ「多国籍音楽」はボクの予想以上に機能し上手くいったと思います。本当に今まで聞いたことのない音楽です。インドのラーガ(モード)を使った不思議なサウンドからカラッとクリスピーなポップなサウンドまで色々と楽しめます。
with ビサラクシン
ミキシングルームでプレイバックを聞くビサラクシン(ボーカル)とボク。吸い込まれそうな目の彼女、美人です!
メンバー
マダルガムの名手、教祖様のような風貌のアルマーニを囲んで記念写真。後列左からアンディー(ベース)、ジョン、ルイス(ドラム)、ボク、ナルシマン(バイオリン)。
 二つ目のプロジェクトはマダルガム(両手で左右を叩くタムタム)の名手をフューチャーして、インドのリズムとのコラボレーションです。インドの多くの音楽はコード進行や転調は無いのですが、リズムは超複雑です。奇数、素数の拍子をごく普通に演奏します。また、4拍子の曲でも1拍を5で割ったり7で割ったり自由自在に出来るのです。割り算掛け算の世界です。信じられませんが本当です。
 タキタタカ・タキタタカズミ・タリゲナトン・タリゲナトン(日本で言うトンテンシャンみたいなリズムを表現する言葉)を歌いながら名手本人から教えてもらいました。本当にとんでもないことをする人がいるもんです!このCDはスピード感のあるグルーブで溢れています。

 二枚のCDは発売になったらまた詳しくご紹介しますので、お楽しみに。

 チェンナイでの3週間は大げさに言えば「極端に非日常」な日々でした。メンタルにもフィジカルにも厳しいこともありましたが、普通経験できないことをしてきました。この体験がボクの音楽にも人生にもプラスになればと思います。india2004
スタジオの近所の町並み。写真で見ると結構綺麗に見えるけど、実際はかなり汚い。 でも毎日散歩をしてると3日で慣れて、段々心地よく感じられます。音(喧噪)と臭いが思い出されます。
追伸
帰りの飛行機が半日遅れとなり、東京での仕事遅刻しました。
たしか前回のインドも帰りは一日遅れだったな〜。ふ〜、しんど。