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ジャズギター・サミット2002

 2002年1月18日にJCAAスペシャル「ジャズギター・サミット2002」と題したライブコンサートをやります。

 ギターあるいはギター族と呼ばれる楽器は世界中に大昔からあります。日本の三味線もギター族といえるでしょう。したがって、ギターで奏でる音楽もものすごく種類が多いのです。ジャズ、ロック、フォーク、クラシック・・さらに世界中の民族音楽・・。恐らくすべての楽器の中で一番なのではないでしょうか。

   ジャズの世界ではギターは後発の楽器です。ジャズが始まった頃はバンジョーというギター族の楽器がありますが、基本的にリズム楽器です。ギターも始めはリズムのみでしたが、電気で増幅することによりシングルトーンのソロをとるようになりました。電気楽器としてのギターの歴史は意外と短く、高々5〜60年位だと思います。そのころのチャーリー・クリスチャンとかビリー・バウアーとか聞くと先生がいなかった時期に良くこれだけ弾けるものだと関心するくらい格好いいんです!一度聞いてみて下さい、感じるものがあります。

   ジャズのギタリストにも様々なスタイルがあります。ブルース系の黒っぽいジャズから知性的なクールなジャズ、ロックテイストあふれるものから環境音楽的なものまでこれもジャズなの!?と驚くくらい広い範囲にわたっています。
 普段の仕事ではギタリスト同士が一緒に演奏することはまずありません。他の楽器でもそうでしょうがリズムセクションの楽器が複数いるバンドというのはある意味「特殊」な効果を狙っているのです。ピアノが10人とかベースが30人とかドラムアンサンブルとか色々実験的試みは行われていますがはっきりいってみんなうまくいってるとは言えません。考えてみてください!ベースの地を這うような低音ばかりが何十人も集まって演奏している音はボクには想像できません。考えるだけで恐ろしい・・。
 でもギターは違います。(突然我田引水の趣)
・・というのはギターのジャズにおける役割はリズム、ピアノの左手、ソロ、アンサンブル・・といった具合に多岐に渡っているのです。ですから複数のギターが集まった場合はその役割分担を決めておけばちゃんとした音楽になる・・はずです。

そこで「ジャズギター・サミット」。
 今回は中牟礼貞則さん、杉本喜代志さん、ボク、岡安芳明くんの四人です。
中牟礼さんは一言でいえばクールで知性的です。ボクがプロになったころ渡辺貞夫さんとボサノバを良くやっていました。でもムレさんの正体はボサノバではなくジム・ホール的な4ビートです。本当に香しいプレーをする人です。杉本さんはボクのあこがれでした。ボクが高校生のころから追っかけみたいなことをやっていました。スタジオの仕事でも常にボクの先をゆく良き先輩です。スギさんのおいしいタイミングは絶品で本当にファンキーなプレーをします。ボクにはグラント・グリーンをモダンにしたようなスタイルに見えます。岡安君は最近知り合いました。数年前「ジャズギター紳士禄」という2枚組アルバムがキングから発売されましたが、その時名前とプレーを知りました。(このアルバムにはボクもムレさんもスギさんも参加してます。)その後彼がフランチャイズとしているあるジャズクラブへ聞きに行き知り合いになりました。若いギタリストとしてはオーソドックスなスタイルでプレーする最後の世代かもしれません。音楽がとても真面目です。きっと人間も真面目なのだと思います。

 この4人を中心にベースの桜井郁雄ドラムの関根英雄そしてボーカルのマリーンという豪華な組み合わせでどんなことが起こることやら・・。

 期待してください!このライブの模様は後日報告します。
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