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インドの話(1)

 2年ほど前にインドへ仕事で行って来ました。南のマドラスという街です。成田からの直行便がないので、ニューデリーで乗り継ぎです。成田で荷物を預けるときに気がつかなかったのですが、ニューデリーからは航空会社が違っていたので、ニューデリーで荷物を一旦受け取り、入国手続き後マドラス行きの飛行機に乗り換えることになりました。

 飛行機は1時間半遅れでニューデリーへ着いた為、乗り換え便まであまり時間がありません。到着ロビーにTransitと書いてあるカウンターがあったので事情を説明して、どうしたらよいか聞いたのですが、大してうまくない英語と、インド訛の英語では話がなかなか前へ進みません。それでも「急いで荷物を取るね、一度表に出るね、出発ロビーで搭乗手続きをするね、でも時間ないね、乗り遅れる可能性存在するね!」といった内容をなんとか理解しました。(この会話、ほっとんど意味がなかったかも...)

 荷物を取り、表に出たとたん、カルチャーショックに襲われました。
夜中の2時頃ということもあり旅行者は全くいないのですが、浮浪者がうじゃうじゃいて、お金をせびりに来たり、その辺で寝そべっています。愕然としているボクの前に足のない子どもが車輪のついた板切れにのって手を差し出してきました。その子に1ドルあげると今度は他の人達がたくさん寄って来ます。あっと言う間に人垣に囲まれてしまいました。乗り継ぎまでの時間はないし、場所さえもよく解ってないし、パニック状態のボクは逃げるようにその場を去りました。

 インドの状況についてはそれなりに知っていたつもりですが、突然こういった状況に遭遇するとやはり大変なショックがありました。恐いというよりどう対応したらよいのか解らず、パニック状態となってしまうのです。ボク一人がどんなに考えてもこういった状況を改善できるわけはないのですが、しばらくはこの光景が頭を離れてくれませんでした。後でインドの友達にこういう状況でどうしているのか聞いたところ、ほとんどは無視するけれど、年寄りと子どもには時々少額のお金を渡すそうです。

 乗り継ぎ便にはなんとか間に合い、睡眠不足と、肉体疲労と、精神的打撃と共に無事(?)マドラスへ向かう事が出来ました。

   旅の始まりはかなりショッキングでしたが、インドはけっして暗いだけの国ではありませんでしたよ。ファンキーでかっこいい音楽が沢山あって..........。何が嬉しいって、メチャ美人がたくさんいるんですっ!!

................インドの話、続きは次回に。